少しだけ、肌寒いと感じた。
気がつけば日が暮れていたなど良くある事だ。
長い事眠りについていた己にとって、現在の状況というのはまさに「夢現」
目覚めたはずなのにまだ眠りの世界をたゆたう感覚。
如何にも平和な日常と言うものは己の感覚を狂わせるらしい。
あの世界も別に悪くは無かった。
己の生を実感出来た。
忠誠は特に無かった。ただ在るがままを受け入れるだけ。
己が存在する現実を受け入れ、そして「 」だけだった。
そうすれば実感出来た。
嗚呼、己は「これ」とは違うのだと。
ひどくのどがいたい。
餓えている。
昂る己を制御するのが困難に感ずる。
ふと、冷たいものが触れ意識を下へ向ける。
「・・・慶。」
己の友は、ただ黙って剥き出しのままの素足に寄り添っていた。
PR
COMMENT FORM
COMMENTS
カレンダー
リンク
カテゴリー
最新コメント
最新記事
(07/29)
(07/28)
(06/23)
(05/18)
(04/11)
アーカイブ
最古記事